バクさん、こんにちは、KENZOUです。
>HPからつながらないのですが…
失礼しました。別のファイルがリンクされていましたね。早速修正しておきました(残念ながらLatexで書いた原稿を逸失したらしく、pdfを生協のサーバーから逆ダウンロードして対処)。
さて、ご質問の件ですが
>「相対論的シュレーディンガー方程式」の節で因果律と矛盾する根拠に、画像でアップした式がありますが、これについて何か参考になる資料を紹介していただければうれしく思います。
画像でアップされた式は「ジョルダン・パウリの不変Δ(デルタ)関数」とか単に「不変Δ関数」と呼ばれます。これに関する資料としてワタシの手元にあるのは
1)西島和彦「相対論的量子力学」(培風館)P6-7
2)西島和彦「場の理論」(紀伊国屋書店)P60-62
3)中西襄「場の量子論」(培風館)P69
4)A.N.カマール、高橋康訳「場の理論計算入門」P35-36
いったところです。4)の資料には次のような分かりやすい説明が載っています。
『微視的因果律というのは、任意の2つの物理量が、互いに空間的に離れたところで交換することをいう。つまり任意の2つの物理量は、空間的に離れたところで同時に正確に測定できる。言いかえると、任意の2つの物理量は、空間的に離れたところで、不確定性関係からくる制限を受けない。
[φ(x),φ(y)]=0 (xとyが空間的)』
また、ネット上では東島清先生の
「場の理論のまとめ」
http://www-het.phys.sci.osaka-u.ac.jp/‾higashij/lecture/pa05/ft_rev1_h17.pdf P6-7
などがあります。
その他、「不変デルタ関数」で検索すれば目的に沿ったものが見つかるかも知れませんね。
>私は今、一般相対論的量子論を考えているのですが
中西襄「相対論的量子論」というBLUE BACKSの一般向けの本があります。でてくる数式は最小限ですが、物理的な意味をしっかりと理解するのには結構いい本だと思いますので、ご紹介しておきます。