ハナトクさんこんにちは,KENZOUです。
>レイリージーンズの段階で定常波の振動数νは離散的なのではないのでしょうか?(離散的なのに振動数で積分して良い?)
定常波の振動数νとは「固有振動数」のことを言われていると思いますが,確かに3次元振動では固有振動数は3個の正の整数(nx,ny,nz)の組で番号付けることができるので,そういう意味で離散的と捉えることもできますが,これと量子力学でいう離散的という意味をごっちゃにするとまずいです。
少し復習すると,3個の正の整数nx,ny,nzは波の「節の数」と関係し,振動数は
ν=√(nx^2+ny^2+nz^2)*(c/2L) c:光速,L:箱の一片の長さ
で表されました。そこでx=(c/2L)nx,y=(c/2L)ny,z=(c/2L)nzというスケールをもつ3次元x,y,z空間を考えると,固有振動数を表す点はその空間内の1つの点で表され,原点からその点までの距離が振動数を与えることになりますね。
νとν+dνの振動数の範囲内に含まれる固有振動の数は第1象限の球殻に挟まれた空間の中にある碁盤目の数を数えればいいわけです。1つの碁盤目の体積は(c/2L)^3,当該球殻の体積は4πν^2dν/8ですから求める数は(4πL^3/c^3)ν^2dνとなります。
>プランクの輻射式でエネルギーhνが離散的であることとの違いは何でしょうか?
本質的に異なります。プランクの式はエネルギーが量子化されている(最小エネルギー単位がある)ろいう仮定の上に導出されていますが,レイリージーンズの式はあくまでエネルギーは連続量であるという古典的立場を踏襲しています。
私の下手な説明を読むより「すばらしき物理学の世界!」
https://phys-world.com/2018/10/19/post-169/
というBlogの記事を一読されたほうが理解が進むかもしれませんね。また,朝永の量子力学Ⅰには詳しい説明が載っていますので,図書館で借りるのもよいと思います。
>レイリージーンズで考えている電磁波の定常波1モードが光子1個に相当するのでしょうか?
これは上の理解が進めばわかると思いますので,ご自分で追求してみてください。