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KENZOU

フラクタルのお話をUP

0 2015/05/28 (Thu) 18:04:37
「社会人のための楽しい物理ノート」のコーナーにフラクタル図形の不思議な性質をわかりやすくまとめたレポートをUPしました。
(1)不思議な図形
(2)次元とはなんだ
流体研の学生

流れ関数と速度ポテンシャルについて

0 2015/05/14 (Thu) 11:23:54
流れ関数と速度ポテンシャルについて質問させてください。

KENZOUさんの作られた資料でも、その他の参考書、インターネット、全てに共通しているのですが、流れ関数と速度ポテンシャルとは何なのでしょうか。ひょっとしたらすごく初歩的な質問なのかもしれませんがよくわかりません。

流れ関数と速度ポテンシャルがどう表式されるのか、複素速度ポテンシャルにどう活用されるのか、などはわかります。でもその物理的な意味というのが全くわかりません。流れ関数と速度ポテンシャルの役割って何なのですか?あるとどういうことが言えて、無いとどうなるのですか?粘性流体では全く用いないのですか?

どうか教えてください。
KENZOU - Re:流れ関数と速度ポテンシャルについて 2015/05/14 (Thu) 16:11:45
流体力学のレポート第4話をよく読みましょう。その上で一体何がわからないのか、わからない点を具体的に示しましょう。

流体研の学生 - Re:流れ関数と速度ポテンシャルについて 2015/05/16 (Sat) 15:10:41
流体力学のレポート第4話をよく読みました(実は2回目です)。

しかしわからない点は上で書いた通りです。

流れ関数と速度ポテンシャルの役割って何なのですか?

あるとどういうことが言えて、無いとどうなるのですか?

粘性流体では全く用いないのですか?

ここで例えばの話ですが、管路内のポアゼイユ流れを2次元粘性流体で再現しようと数値計算する際には、流れ関数や速度ポテンシャルを考慮することはしません。

これより、流体の流れを考えるには、流れ関数や速度ポテンシャルを必要としないと考えます。

しかし流体力学を学ぶと、流れ関数と速度ポテンシャルが登場します。

なぜ登場するのですか?

一般の人は理解しているかもしれませんが、学習するスタンスが悪いせいか、僕には理解できません。どうか教えてはもらえませんでしょうか。
流体研の学生さん,こんにちは,KENZOUです。
最近,質問をしっぱなしで何の返信もない書き込みに少し嫌気がさしていたので,そっけない返信で失礼しました。

さて,ご質問の件ですが,
>流れ関数と速度ポテンシャルがどう表式されるのか、複素速度ポテンシャルにどう活用されるのか、などはわかります。

流れ関数と速度ポテンシャルの数学的な取り扱いは熟知されているようなので,説明は省略します。


>管路内のポアゼイユ流れを2次元粘性流体で再現しようと数値計算する際には、流れ関数や速度ポテンシャルを考慮することはしません。これより、流体の流れを考えるには、流れ関数や速度ポテンシャルを必要としないと考えます。

現実の流れ(粘性流体)を解析する際,微分方程式の厳密解(解析解)が得られないのが普通ですね。このため数値計算でゴリゴリ解いていかざるを得ないと思いますが,これはあくまで解を求めていく手段の一つで,物理的な側面は単に微分方程式の境界条件の中に閉じ込められてしまうと思います。たしかに流れ関数や速度ポテンシャルなどが登場しませんが,だからと言って不要と考えるのは少し飛躍があるのではないでしょうか。


>流れ関数と速度ポテンシャルの役割って何なのですか?

現実の流体の流れは複雑なため,単純なモデルを考えて簡単な流れから流体の物理的・数学的な性質を明らかにし,次にそれをベースに次第に複雑な要素を取り込んで解析を進めていくというのが一般的です。流れ関数や速度ポテンシャルは非圧縮性流体というある意味理想化された流体を記述する際に登場してきますが,これらの概念を使うことで非圧縮性流体のもつ数学的な構造が明確になり,流体の理解が深まるというメリットがあると思います。粘性流体でも粘性を極端に小さくしていけば理想流体に近づきますね。
以上,解答になっていないかもしれませんが,ご検討ください。
流体研の学生 - Re: 流れ関数と速度ポテンシャルについて 2015/05/18 (Mon) 15:46:39
こんにちはKENZOUさん。

ポアゼイユ流れに流れ関数や速度ポテンシャルが不必要と考えるのは少し飛躍があるとのことなので、これ以降、流体に関する学習、および数値計算による流れ解析には、そのような側面を考えながら遂行するというスタンスをとろうと思います。

また、流れ関数と速度ポテンシャルの役割ですが、これに関しては、粘性が流体に及ぼす物理的作用(ある流体粒子が隣の流体粒子を引っ張るような作用)を、ポテンシャル流れにおいて、流れ関数もしくは速度ポテンシャルが代替しているというように解釈しましたが、この認識でよろしいでしょうか?

何度も何度も質問してすみません。

御手数をかけます。
KENZOU - Re:流れ関数と速度ポテンシャルについて 2015/05/18 (Mon) 18:36:45
流体研の学生さん,こんにちは,KENZOUです。

>何度も何度も質問してすみません。

welcomeですから気になさらないように。

>流体に関する学習、および数値計算による流れ解析には、そのような側面を考えながら遂行するというスタンスをとろうと思います。

少し復習してみます。流れ関数一定(Ψ=C)の曲線は流線を表し,2本の流線Ψ1,Ψ2上にそれぞれ点A,PをとるとAPを結ぶ線を単位時間に通過する流量Qは
     Q=Ψ2-Ψ1
で与えられました。つまり質量保存則を表しています。このことから,流れ関数はなにも理想流体であるポテンシャル流だけに固有のものではなく,非圧縮性粘性流体でも存在する一般的な概念と言えると思います。

>流体粒子が隣の流体粒子を引っ張るような作用を、ポテンシャル流れにおいて、流れ関数もしくは速度ポテンシャルが代替している

渦なし流れでは,あるスカラー関数Φの勾配が流速に等しくなるという関数Φが存在し,関数Φの勾配が速度を与えることからΦを速度ポテンシャルと名付けました。
   u = ∇Φ
粘性は応力(テンソル)を生み出しますね。粘性流体(ニュートン流体)のせん断応力は
   τ=μ(du/dy)
で,速度勾配に比例することからご指摘のような発想がでてくると思いますが,代替しているかといわれると残念ながら浅学の小生には即答できかねます。

なお,速度ポテンシャルに関しては,私は持っていませんが,コロナ社から新井 紀夫著「複素流体力学ノート」という本がでていて(Amazonに載っています),その前書きに「粘性流を解くには,現実的にはナヴィエ・ストークス方程式を数値的に解くことになるが,粘性流,せん断流とはなんぞやという物理的理解がなくても,ある程度解けてしまう。しかし,物理的理解が欠けた状態で数値解を眺めても,間違いのどつぼにはまるだけである。そこで,本書では複素速度ポテンシャルの考え方のみで粘性流を理解していくことを目指す。」と書かれています。なにかヒントが詰まっていそうですね!
流体研の学生 - Re: 流れ関数と速度ポテンシャルについて 2015/05/20 (Wed) 22:11:05
KENZOUさん、こんにちは。

説明していただいた、流れ関数から質量保存則へのアプローチ、速度ポテンシャルと速度、粘性による応力から、何かわかりそうな気がします。

また、「複素流体力学ノート」という本の紹介までしていただいてありがとうございます!これにはなにかヒントが詰まっていそうなので早く調達して読んでみます。

このまま勉強し続けていれば、何か見えてきそうなきがします!

多くのヒントをありがとうございました!

これまでの学習内容と、これらのヒントを頭の中でもう一度まとめてみることにします!
KENZOU

音のレポート

0 2015/03/19 (Thu) 09:48:06
社会人のための楽しい物理入門コーナーに
●2015.03.16:「短音階とその種類」、「音の構造と役割」
●2015.03.12:「完全系・長短系度数の数え方」と「基本のコード]、「その他の代表的コード」
をUPしました.
音楽でのネーミングは「属」とか「減」とか、小生にとってはなじみ難いネーミングが多くて食傷気味でしたが、ギターアンサンブルY.K.の先生のお話をきっかけに少し勉強してみました。
KENZOU

「弦の振動からわかること」をUP

0 2015/02/20 (Fri) 22:20:36
社会人のための楽しい物理入門コーナーに「弦の振動からわかること」をUPしました。

この小稿はギターアンサンブルY.Kのメンバー用にわかりやすくまとめたもので、他の方にも役立てばとアップすることにしました。内容は弦の固有振動、弦を弾く位置と倍音、音色の関係、音速と温度、ピタゴラス音階など。
金武克彦

Sturm-Liouville方程式とGreen関数

0 2015/01/27 (Tue) 14:15:37
 Sturm-Liouville方程式とGreen関数のp10の例題2の3行目で境界条件より0<ξ<1となっていますが,境界条件より,ξの範囲をどの様に求めるかお教え願います。
KENZOU - Re: Sturm-Liouville方程式とGreen関数 2015/01/27 (Tue) 18:37:06
例題2の境界条件でu(0)=u(1)=0という記述が抜けていました(^^);ので,その修正と図を追加しておきました。

>境界条件より0≦ξ≦1

例題1より主要解の最も単純な形G(x,ξ)=|x-ξ|/2でした。そこで境界条件G(0,ξ)=G(1,ξ)=0よりξの範囲を出したと記憶しますが,いかがでしょうか。
KENZOU

Feynmanの経路積分・第8話をUP

0 2015/01/23 (Fri) 23:21:55
 大雪が降ったり、突然初春の暖かさになったり、気候の変動が激しいですが、皆様お変わりないしょうか。

さて,Feynmanの経路積分・第8話を追加しました。WKB近似(その2)として量子力学で取り扱われるWKB近似の基本的な考え方を中心にまとめました。経路積分でのWKB近似については第9話で取り上げる予定をしていますが、どうなることやら。。。
KENZOU

「数式からわかる電磁気学」を出版しました。

0 2014/12/26 (Fri) 10:51:03
 このたび、秀和システムより「数式からわかる電磁気学」の本をだしました。12月26日発刊予定です。
 
・販売価格:1,800円 (税込1,944円) 309P 21cm

 高校生や大学初学年、理系文系を問わず一般社会人の方々を対象として、疑問に感じやすい点などを対話形式で解きほぐし、“わかる!”ことをメインテーマとしてまとめています。

 詳細は秀和システムのHP(↓)を参照していただくとして、是非お手に取ってご覧いただければうれしいです。

http://www.shuwasystem.co.jp/products/7980html/4238.html
KENZOU

Feynmanの経路積分・第7話をUP

0 2014/12/05 (Fri) 21:56:38
いよいよ本格的な冬を迎えようとしています。インフルエンザにはくれぐれもご注意ください。

さて,Feynmanの経路積分・第7話を追加しました。WKB近似(その1)としてハミルトン・ヤコビ方程式と幾何光学,シュレーディンガー波動方程式との関連を話題に取り上げています。
KENZOU

Feynmanの経路積分・第6話を追加

0 2014/11/16 (Sun) 18:45:44
紅葉もいよいよ深まり、今日も南禅寺のあたりは観光客で一杯だった。
 Feynmanの経路積分・第6話を追加しました。ファインマン核の性質をまとめています。
KENZOU

Feynmanの経路積分・第5話を追加

0 2014/11/03 (Mon) 10:32:30
 いよいよ秋も終わり、これから冬を迎えようとしていますね。。。風邪にはくれぐれも注意しなくちゃ。

 さて、Feynmanの経路積分・第5話を追加しました。経路積分での摂動論の取り扱いで、第1ボルン近似からラザフォード散乱の微分断面積の公式を導出しています。
KENZOU

Feynmanの経路積分・第4話を追加

0 2014/08/21 (Thu) 18:02:13
暑い毎日がつづきます。。。
Feynmanの経路積分・第4話を追加しました。内容はフーリエ展開で調和振動子のFeynman核を求めるお話。

第5話は摂動展開を予定していますが,気力が継続するかどうか。。。
KENZOU

Feynmanの経路積分をUP

0 2014/08/04 (Mon) 17:21:29
量子力学のコーナーの「Feynmanの経路積分(全3話)」をUPしました。
Takii

無題

0 2013/11/11 (Mon) 05:03:05
KENZOU先生

いつも楽しい物理ノートの世話になっています。どちらかというと自分は物理の方が好きだと思うのですが、それでも数学の深い世界を理解したいと思い、ルベーグ関数に冠するテキストは探していたのですが、ここにあるコンテンツはとてもなじみ易く、普通の人が普通に感じるであろう(数学者のそれではなく!)疑問に忠実に書いてくださっていることに、とても感銘し感謝したいと思い、メッセージを投稿させていただきました。以上です。
KENZOU - Re: 無題 2013/11/28 (Thu) 08:35:35
Takiiさん、こんにちは、KENZOUです。
ここしばらくろいろと忙しくてHPを見ていませんでしたのでお返事が遅れました。

当方の意図を感じてくださり、また、過分のメッセージの投稿を有難うございます。HPの更新はここしばらく着手できない状況ですが、一段落すればまた興味の向くままやっていきますので楽しみにしていてください。
KENZOU

統計力学・第1話「統計力学のあらすじ」をUP

0 2013/08/28 (Wed) 18:47:50
統計力学のコーナーに第1話「統計力学のあらすじ」をUPしました。
のぼりん

正準変換

0 2013/05/31 (Fri) 19:24:26
こんにちは。 初めて投稿させていただきます。

量子力学を学ぶための解析力学入門の演習問題5の3「無限小変換に移れない正準変換の一例を挙げ、その変換に対して Poisson 括弧が不変であることを確かめよ。」で、立ち往生しています(ちなみに、これより前の問題は何とか解けました)。

「無限小変換に移れない」の意味ですが、ある無限小変換のベクトル場から生成される1助変数変換群を考え、その正準変換がこの様な1助変数変換群の複数回の合成になり得ないことと解釈しました。

さて、(q_i,p_i) が正準座標系、(Q_i,P_i)がこれと異なる座標系だとします。 x=(x_1,…,x_2f)=(q_1,…,q_f,p_1,…,p_f)、X=(X_1,…,X_2f)=(Q_1,…,Q_f,P_1,…,P_f) とおき、2f 次正方行列 M=(∂x_i/∂X_j) を考えれば、変換 x=(q_i,p_i)→X=(Q_i,P_i) が正準変換であるためには、M がシンプレクティック行列であることが必要十分です。 シンプレクティック群 Sp(2f,R) は連結だそうですので、Sp(2f,R) の中で 2f 次単位行列と M を滑らかに結ぶ経路が取れます。 ということは、局所的にこの経路に近い1助変数変換群を取り、これを幾つか繋げれば、無限小変換に移れる様に思われます。

ここで、同書の略解によれば、右手系から左手系に移る点変換が無限小変換に移れない正準変換であるとのことです。 また、他のサイト(http://www2.ph.ed.ac.uk/~rhorsley/SII12-13_hamd/lec12.pdf)によれば、入れ替えの正準変換 Q_i=p_i、P_i=-q_i も、単位元と連続的に結べない正準変換であるとのことです。 ということは、任意の正準変換が無限小変換に移れそうだという推測が間違いと言うことだと思います。 右手系から左手系に移る点変換や入れ替えの正準変換が無限小変換に移れない正準変換であることは、どのように証明すれば良いのでしょうか。

独学で読んでいるため、周りに教えを乞える方もいません。 何卒ご教示下さいますようお願いします。

※ 表現に不正確な部分がありましたので、後日修正しました。
KENZOU - Re: 正準変換 2013/06/03 (Mon) 11:35:39
のぼりんさん,こんにちは,KENZOUです。最近は他の事でいろいろ忙しくなってきたのでお返事が遅れました。じっくり考える余裕も無くっなってきたので(^^);ご容赦ください。

以下,思いつくままに書き進めます。
右手系から左手系への変換は鏡映変換と呼ばれますが,鏡映変換は連続変換ではなく離散変換ですね。連続変換は無限小変換の連続的な積み重ねである有限な変換を実現することができますが,離散変換はそのようなことができません。

しかし,面白いことに空間回転は2回の鏡映変換により実現することができます。離散変換と連続変換の組み合わせのようなものですが,この辺りの詳しい事情は
http://www.phys.cs.is.nagoya-u.ac.jp/~tanimura/math-phys/mathphys-2-5.pdf
に述べられていますので参照してみてください。

鏡映変換に不変な力学系ではしたがって角運動量が保存(空間回転に対して不変)されます。また,運動量も保存されます。
このあたりのことは西島和彦「力学系と自然法則」(参照図書)で詳しく議論されています。

シンプレクティック多様体の議論は,残念ながら私はあまり詳しくないのでフォローできかねますが,木村利栄/菅野礼司「微分形式による解析力学」(マグロウヒル)には詳細な議論が載っていますので,ご参照されればと思います。

以上,あまり参考にならなかったとは思いますが,とりあえず返信まで。
のぼりん - Re: 正準変換 2013/06/03 (Mon) 20:29:07
KENZOU先生

ご多忙のところご回答下さり、誠にありがとうございます!
お忙しい中下らぬ質問にご対応いただき、深く感謝申し上げます。
頭が固くて理解が進まずに困っていたところ光明が見え、ほっと致しました。

なるほど、鏡映変換は離散変換なのですね。
連続変換、離散変換とも、定義すら理解できていないのですが、連続変換とは、正準変換群(あるいはシンプレクティック群)の中で、滑らかな経路で恒等写像(単位元)と繋げる変換、つまり単位元の属する連結要素に含まれる正準変換、離散変換はそうでない正準変換、という意味と想像しました(誤解しているようでしたらご指摘いただけるとありがたいです)。

鏡映変換が離散変換であることの証明は、いかなるものでしょうか。
これが、今つまづいている障害の本質で、解決の糸口すら見えず困っています。
もし量が多い等で掲示板での質疑が難しいようであれば、その詳細を記す書籍を紹介いただけるだけでも、とても助かります。
何卒よろしくお願いします。

空間回転が二回の鏡映変換により実現できるのは、とても面白い性質ですよね。
カルタンの定理だったと思いますが、さらに一般的には、次元によらず、内積を一般化し二次形式でも同様の性質があったかと思います。

シンプレクティック多様体の議論は、全く知らない分野です。
解析力学から発展した数学の一分野だと伺いましたが、学習することにより解析力学自体の理解が進むのであれば、毛嫌いせず勉強した方が良いでしょうか……
KENZOU - Re: 正準変換 2013/06/04 (Tue) 11:37:53
のぼりんさん,こんにちは,KENZOUです。

>連続変換とは、正準変換群(あるいはシンプレクティック群)の中で、滑らかな経路で恒等写像(単位元)と繋げる変換、つまり単位元の属する連結要素に含まれる正準変換、離散変換はそうでない正準変換、という意味と想像しました


え~っと,例によってピンボケの返信となりますが,適当に読み流してご一考いただければと思います。

既にご承知のこととは思いますが,無限小正準変換を少し復習してみます。
正準変換 (q_i,p_i) →(Q_i,P_i) でδq_i = Q_i - q_i, δp_i = P_i - p_i が微小であるものを無限小正準変換といいました。「量子力学を学ぶための解析力学入門」のテキストを参照すれば無限小正準変換は

Q_i = q_i + ε(∂G/∂p_i), P_i = p_i - ε(∂G/∂q_i)    (1)

と表わすことができます。ここでεは無限小のパラメータ,Gはq,pの任意の一価連続微分可能な関数で無限小変換の母関数ですね。

無限小変換の有難味は,有限の正準変換は無限小変換を無限回連続して行うことで実現できるという点にあります。具体的にはεを連続的に変えるパラメータ s を考え,その微小変化 ds (= s+ds-s) に対応する q, p の変化は(1)より

dQ_i = Q_i - q_i = (∂G/∂p_i)ds, dP_i = P_i - p_i = -(∂G/∂q_i)ds,

と表わせます。これを整理すれば正準変換 (q_i,p_i) →(Q_i,P_i) は次の微分方程式の解ということが分かります。

 dQ_i/ds=∂G/∂P_i,  dP_i/ds=-∂G/∂Q_i   ( i = 1,2,・・・f )  (2)

具体的な解は s = 0 でq_i, p_i となる Q=Q(q,p,s), P=P(q,p,s) により与えられます。正準変換は群を形成しますが,この群は連続的に変わる変数 s の関数として与えられるので連続群と呼んでいます。

ついでに無限小変換とPoisson括弧の関係について少し触れておくと,無限小変換でq, p の任意の関数 F(q,p) の受ける変化は

 F(Q,p) - F(q,p) =ε[F, G]

で,これは F と変換の母関数 G の Poisson括弧で表わされました。


>(q_i,p_i) が正準座標系、(Q_i,P_i)がこれと異なる座標系だとします。 x=(x_1,…,x_2f)=(q_1,…,q_f,p_1,…,p_f)、X=(X_1,…,X_2f)=(Q_1,…,Q_f,P_1,…,P_f) とおき、2f 次正方行列 M=(∂x_i/∂X_j) を考えれば、変換 x=(q_i,p_i)→X=(Q_i,P_i) が正準変換であるためには、M がシンプレクティック行列であることが必要十分です。

ご指摘の通りです。正準変換は 2f 次元の位相空間における体積を不変に保ちます。言い換えればJacobian = detM ということですね。


>鏡映変換が離散変換であることの証明は、いかなるものでしょうか。

さて,話は飛びますが単連結というのはパラメータ空間に引いた任意の閉曲線がその空間の外へ出ることなしに,連続的変形によって1点に縮めることができる(山内恭彦「回転群とその表現」(岩波))というものでした。
鏡映変換を考えると,直感的な話になりますが(←数学的な証明は残念ながら不勉強のため見たことがありません(^^);),これは座標系が右手系から左手系(逆もあり)へ変換することですから,連続的な変形では乗り移れないですね。例えばx = -x という変換を考えた場合,xを無限小縮めていくことを重ねていけば -x に到達するではないかと思えますが,その過程で座標系の向き(右ねじの進む方向が逆になる)が不連続に変化するという境界(?)にぶつかります。これゆえ離散変換と呼ばれると考えていますが,いかがなものでしょうか。


>シンプレクティック多様体の議論は、全く知らない分野です。
解析力学から発展した数学の一分野だと伺いましたが、学習することにより解析力学自体の理解が進むのであれば、毛嫌いせず勉強した方が良いでしょうか……

このご質問に真正面からお答えできるほどの力はありませんので,蛇足として聞き流してください。

解析力学の数学的構造にご興味があるのでしたら微分幾何学からのアプローチとして面白いと思います。そうではなく,量子力学の橋渡しとして解析力学を勉強されるのでしたら特に必要はないと思います。素粒子論を勉強される場合には知識として有力になりますが,その場合は対処療法的に勉強されるのも一つのやり方ではないかと愚考します。。。
のぼりん - Re: 正準変換 2013/06/04 (Tue) 19:19:56
KENZOU 先生、下らぬ質問に度々お付き合い頂き、ありがとうございます。
シンプレクティック多様体については、取り敢えず必要ないとの助言をいただき安心致しました。
これ以上となると、消化不良になってしまいそうですので、当面は忘れていたいと思います。

質問の本旨である“鏡映変換が離散変換である”ことについてですが、頭が固いせいか、おっしゃる程自明に感じることができないでいます。
確かに、配位空間において鏡映変換が離散変換であることは、鏡映変換の行列式が -1 であることから自明だと思います。
しかし、位相空間では、運動量も一緒に変換できることから、上手く理解が進んでいません。

例えば、六次元位相空間で正準座標系 (x,y,z,p_x,p_y,p_z) を取り、二次元部分空間 (y,p_y) における平面回転を考えてみます。
θ をパラメータとし、
   x’ =x
   y’ =cosθ・y-sinθ・p_y
   z’ =z
   p’_x=p_x
   p’_y=sinθ・y+cosθ・p_y
   p’_z=p_z
と対応させます。
(x’,y’,z’,p’_x,p’_y,p’_z) のポアソン括弧を計算してみると、正準変換になっている様です。

これは、無限小変換から構成できる連続的な正準変換の一例ではないかと思います。
ここで、θ を 0°から 180°まで動かせば、(x’,y’,z’,p’_x,p’_y,p’_z)=(x,-y,z,p_x,-p_y,p_z) という鏡映変換が得られる様に思います。
(間違い・誤解等ある場合には、どうかご指摘下さい)

この様に、「鏡映変換が離散変換である」という意味が良く分からくなっており、この問題が解けなくなっていました。
しかし、これ以上自力で進むのは無理そうですし、証明を載せている参考書がないとのことですので、誠に残念ではありますが、当面は追求するのを諦めることにしました。
また、ご質問することがあるかも知れませんが、そのときも何卒ご指導の程よろしくお願いします。

ところで、量子力学を学ぶための解析力学入門の演習問題は、特に第3章以降は、本に書いていない進歩的な内容を使うものが多く、難儀しています。
今のところ、本問を除き第6章まで進みましたが、この本のみでは到底太刀打ちできず、他の本を何冊も当たり漸く解いている有様です。
物理は全くの素人で余暇に趣味で勉強しているところですが、古典力学当たりでこの有体では、先が思いやられます。
正規の教育を受けない者が物理学を理解するのは、相当にハードルが高そうです…
KENZOU - Re: 正準変換 2013/06/05 (Wed) 10:40:00
のぼりんさん,こんにちは,KENZOUです。

>二次元部分空間で,θを0°から180°まで動かせば、(x’,y’,z’,p’_x,p’_y,p’_z)=(x,-y,z,p_x,-p_y,p_z) という鏡映変換が得られる様に思います。

これは仰る通りですね。ただ,テキストの略解は「右手系から左手系に移る点変換が無限小変換に移れない正準変換である」ということでした。2f次元位相空間も右手系と左手系の座標系が定義できます(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%B3%E6%89%8B%E7%B3%BB)。この2つの座標系はどのようにしても重ねあわすことができませんね(http://hooktail.sub.jp/vectoranalysis/AxialAndPolar/)。これが離散変換の元になっていると思うのですが。鏡映変換などを持ち出したりして却って話を混乱させてしまったような。。。(^^);
またおかしなことを言っている様であればご寛容ください。


>今のところ、本問を除き第6章まで進みましたが、この本のみでは到底太刀打ちできず、他の本を何冊も当たり漸く解いている有様です。
物理は全くの素人で余暇に趣味で勉強しているところですが、古典力学当たりでこの有体では、先が思いやられます。
正規の教育を受けない者が物理学を理解するのは、相当にハードルが高そうです…

素晴らしい取り組みですね! 物理の勉強は一直線に上昇できるものではないです。ジグザグを繰り返し,行きつ戻りつ,時々寄り道しながらだんだん理解が深まっていくものと思います。また,勉強は基本的に独学がメインで,正規の教育云々という妄想に囚われる必要もないと思いますが。。。
のぼりん - Re: 正準変換 2013/06/06 (Thu) 21:23:58
何度もお付き合い下さりありがとうございました。

> 2f次元位相空間も右手系と左手系の座標系が定義できます(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%B3%E6%89%8B%E7%B3%BB)。
> この2つの座標系はどのようにしても重ねあわすことができませんね(http://hooktail.sub.jp/vectoranalysis/AxialAndPolar/)。

確かに配位空間で重ね合わすことは無理ですが、位相空間で考える場合は、前回提示した二次元部分空間 (y,p_y) の回転により重ね合わすことができる様に思います。
しかし、これ以上理解を深めることは、今の私には無理な様なので、本件は諦めることにします。

また、ご質問することがあるかも知れませんが、そのときも何卒ご指導の程よろしくお願いします。
[ e:349][ e:442][ e:446][ e:454][ e:456][ e:786][ e:451][ s:472D][ s:472E][ s:4731]
[ e:731][ e:732][ s:4740][ s:4741][ e:51][ e:265][ e:266][ e:262][ s:4F4F][ s:453D]
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