(投稿前に、内容をプレビューして確認できます)

電磁気学再入門

  • ハナトク
  • 2022/07/16 (Sat) 15:59:30
こんにちは、ハナトクです。

「電磁気学再入門」を読み始め、KENZOUさまの「電磁気学再入門」の記事からたくさん勉強させてもらっています。
そこで、KENZOUさまの記事について質問させてください。


第4章 特別の場合(2) §5 電荷と電流の分布と場

の(4.27)~(4.31)で遅延Green関数がLorentz条件を満たすことの証明をする際に、
なぜ∇ではなく、∇’を作用させているのでしょうか?
同じく、遅延Green関数を用いて電場や磁場を計算する際にも(4.32)や(4.46)で∇'を作用させておられます。

Lorentz条件や電場や磁場の定義からすると、
スカラーポテンシャルやベクトルポテンシャルを一端、x'で積分してから、xで空間微分するので、ここは∇を作用させるのでは、と考えたのですが、どうでしょうか?

それと、KENZOUさまの記事には直接載っていないのですが、質問させてください。
「電磁気学再入門」の2章では、電場の縦成分が時間遅れなしに直接伝わることが言及されていて、
電荷と電流密度の遅延効果がお互い打ち消し合う、とあります。
Taylor展開で試してみたのですが、なかなかうまくいきません。(Taylor展開も収束半径を考慮せず無理やりやったのですが。)
この遅延効果の部分の分離をどうすれば良いか、お分かりであれば、お教えいただけないでしょうか?

Re: 電磁気学再入門

  • KENZOU
  • 2022/07/17 (Sun) 09:51:38
こんにちは,KENZOUです。

>第4章 特別の場合(2) §5 電荷と電流の分布と場
の(4.27)~(4.31)で遅延Green関数がLorentz条件を満たすこ
との証明をする際に、なぜ∇ではなく、∇’を作用させてい
るのでしょうか?

「遅延」がキーワードです。作用は瞬間的に伝わるのではなく,ある点での現時点の変化は,それより遡る時間(時空点:ダッシュの記号)での作用が伝搬して(遅延グリーン関数で記述)その変化を起こしているわけですね。



>電場の縦成分が時間遅れなしに直接伝わることが言及され
ていて電荷と電流密度の遅延効果がお互い打ち消し合う

テキストの(2.55b)式が「遅延効果が消しあい」になっていると思いますが,ご検討ください。



Re: 電磁気学再入門

  • ハナトク
  • 2022/07/18 (Mon) 19:03:18
KENZOさま

お返事ありがとうございます。
遅延効果が打ち消し合う点、ありがとうございます。

∇'はもう少し考えてみます!
(現時点ではまだ混乱しています。)


Re: 電磁気学再入門

  • KENZOU
  • 2022/07/19 (Tue) 09:39:10
KENZOUです。


>∇'はもう少し考えてみます!

>Lorentz条件や電場や磁場の定義からすると、
スカラーポテンシャルやベクトルポテンシャルを一端、

--- x'で積分してから、xで空間微分するので ---


え~っと,---部に書かれている意味がよく掴めないのですが。。。
具体的にどのようなことかを説明いただくと応えようもあるとは思いますが。

Re: 電磁気学再入門

  • ハナトク
  • 2022/07/20 (Wed) 22:08:43
KENZOUさま、お返事ありがとうございます。
まだ、悩んでいる最中です。


>>Lorentz条件や電場や磁場の定義からすると、
>>スカラーポテンシャルやベクトルポテンシャルを一端、

>>--- x'で積分してから、xで空間微分するので ---

具体的かどうか分かりらないのですが。。。
前提として、スカラーポテンシャルもベクトルポテンシャルもx,tの関数のはずです。
このx,tの関数である両ポテンシャルに∇演算子を作用させたり、tで偏微分して電場や磁場が導出されたり、Lorentz条件としてあらわされたしますよね?

その意味で、スカラーポテンシャルやベクトルポテンシャルの源として、電荷分布や電流密度分布が与えられたとして、
一度、x'で全空間積分されてスカラーポテンシャルやベクトルポテンシャルが求められることになると考えたのです。

その後(x'で全空間積分された後)、∇演算子を作用させることで、電場や磁場が求められたり、
Lorentz条件を満たすスカラーポテンシャルとベクトルポテンシャルの条件として、Lorentz条件としてあらわされたりするのではないでしょうか?


という意味なのですが、いかがでしょうか?
先に∇’演算子を作用させてからx'で積分すると順序が違う気がするのです。

Re: 電磁気学再入門

  • KENZOU
  • 2022/07/21 (Thu) 09:53:56
>前提として、スカラーポテンシャルもベクトルポテンシャルもx,tの関数のはずです。
このx,tの関数である両ポテンシャルに∇演算子を作用させたり、tで偏微分して電場や磁場が導出されたり、Lorentz条件としてあらわされたしますよね?


そのとおりです。


>その意味で、スカラーポテンシャルやベクトルポテンシャルの源として、電荷分布や電流密度分布が与えられたとして、
一度、x'で全空間積分されてスカラーポテンシャルやベクトルポテンシャルが求められることになると考えたのです。


え~っと,時刻$t=t$(現時点)での電荷分布や電流密度は過去$t=t'$でのスカラーポテンシャルやベクトルポテンシャルの影響下にあるわけです。電磁作用は万有引力のように直接瞬間的に伝わる遠隔作用ではなく,周りの場に変化を起こし,それが次第に遠方に伝わっていく,有限の速さ(光速)で作用が伝搬していく近接作用ですので,ここに遅延効果が顔を出すわけです。例えば(4.26)式のベクトルポテンシャルAはx'の空間積分を含んでいますね。

過去と現在の区別は便宜的なもの(過去としているものもその過去から見ればある意味で現在)で,過去も現在も同じ物理条件(ローレンツ条件)がみたされていなければなりません。


以上,まだ説明不足かもしれませんが,具体的にどの式の何を問題とされているのかを指摘していただくと懸念されている問題の核心が当方で掴めるかもしれませんので,そのあたりよろしくご検討ください。

Re: 電磁気学再入門

  • ハナトク
  • 2022/07/21 (Thu) 22:52:51
KENZOUさま、ありがとうございます。

いま、(4.27)をもう一度自分で計算して考えているところです。
∇をベクトルポテンシャルA作用させ、計算する過程で、
連続の式を使うために、ある意味「テクニックとして」∇'に書き換えることは納得しているのですが、
その意味が飲み込めないでいます。

加えて
>え~っと,時刻$t=t$(現時点)での電荷分布や電流密度は過去$t=t'$でのスカラーポテンシャルやベクトルポテンシャルの影響下にあるわけです。

これは逆な気がするのです。
時刻$t=t$(現時点)でのスカラーポテンシャルやベクトルポテンシャルが、過去$t=t'$での電荷密度や電流密の影響下にある。
ではないのでしょうか?

度々すみません。

Re: 電磁気学再入門

  • ハナトク
  • 2022/07/22 (Fri) 05:57:39
KENZOUさま

計算を確認してみました。
自分流の計算結果で、(4.29)は私も同じ結果となりました。

ただ、(4.28)の右辺と(4.27)の非積分項の3項は同じものでしょうか?

もしそうならば、(4.28)の左辺が0なので(4.27)もゼロにならないでしょうか?

そうすると、(4.29)は∇'A=constになる様な気がするのです。

表記を読み間違っていたらすみません。
いかがでしょうか?

Re: 電磁気学再入門

  • KENZOU
  • 2022/07/22 (Fri) 09:14:36
>これは逆な気がするのです。
時刻$t=t$(現時点)でのスカラーポテンシャルやベクトルポテンシャルが、過去$t=t'$での電荷密度や電流密の影響下にある。ではないのでしょうか?


おっしゃるとおりで,私の表現がおかしかったのかもしれません。要するに因果律(原因は結果に先行しない)のことを言っています。


>自分流の計算結果で、(4.29)は私も同じ結果となりました。


なによりです。


>(4.28)の右辺と(4.27)の非積分項の3項は同じものでしょうか?


同じものではないですね。注意深く見れば(4.27)の非積分項の3項は(4.28)の右辺第3項にあたります。

ところで,計算プロセスを追ってその物理的意味を把握していくことは大切なことですが,当初の疑問は解消に向かっていますか。

Re: 電磁気学再入門

  • ハナトク
  • 2022/07/22 (Fri) 20:04:23
KENZOUさま

何度もありがとうございます。
ですが、解決していないのです。すみません。
表記が慣れないのでしょうか。。。
独白的になってしまうかも知れませんが、すみません。

まず、(4.27)と(4.28)なのですが、
(4.27)の被積分項の第1項は(4.28)の右辺第2項、
(4.27)の被積分項の第2項が(4.28)の右辺第1項、
(4.27)の被積分項の第3項が(4.28)の右辺第3項
そのものではないでしょうか?

しかも(4.27)の一行目の最初の「=」の後の
∫d3x'∇'([J]/R)
はガウスの定理で表面積分に直せ、0にならないでしょうか?
(ベクトルの発散の体積積分ですよね?)

そして、肝心の物理的な意味の部分なのですが、
∇'([J]/R)の意味するところがつかめないでいます。
当然、一般論として因果律は分かります。ですので、(4.25)(4.26)は分かります。
過去の電荷密度からスカラーポテンシャルが決定され、
過去の電流密度からベクトルポテンシャルが決定される。
伝番には光速の分の遅延効果が効くので、R/cだけ過去の電荷密度と電流密度が寄与する。 
と納得しています。

ですが、また振り出しに戻るのですが、
その様にして過去からの寄与を全空間x'で積分して、
xとtの関数としてスカラーポテンシャルやベクトルポテンシャルが求まる。
次に、そのxで表現された空間で発散を考えるので、作用させるのは∇ではないでしょうか?
つまり、(4.27)の左辺∇'AのAはすでにx'で積分されているので、x'の関数ではない。
そして、そのAに∇'を作用させると当然0になる。
という感じに考えてしまっています。
(上でも∇'A=μ/4π∫d3x'∇'([J]/R)=0となってしまっていることと一致している。)


なにより、∇'([J]/R)は電流が流れている地点x'での発散に相当するのですか?
その発散を遅延効果を考慮して積分しているのでしょうか?

長々と本当にすみません。
何か根本的に勘違いをしているのでしょうか?

Re: 電磁気学再入門

  • KENZOU
  • 2022/07/22 (Fri) 21:03:22
この議論はここらでいったんリセットしましょう。

Re: 電磁気学再入門

  • ハナトク
  • 2022/07/23 (Sat) 10:19:18
KENZOUさま

すみません。やはりまだ努力が足りないようです。
少しこの話題から離れようと思います。

本当にありがとうございました。

真空技術

  • KENZOU
  • 2022/07/09 (Sat) 14:05:36
統計力学のコーナーに「真空技術」をUPしました。
気体分子運動論の応用という観点から眺めています。

時間依存する摂動

  • ハナトク
  • 2022/06/06 (Mon) 22:29:28
お久ぶりです、ハナトクです。

摂動で混乱しています。
摂動には時間依存しない場合と時間依存する場合に分けられます。
時間依存しない場合は、弱い摂動がかかった場合に、(シュタルク効果やゼーマン効果など)新しい固有状態が元の固有状態からどれだけ変化するのか、が議論されます。

時間依存する場合は、弱い摂動がかかった時に、元のある固有状態から、別の固有状態に遷移する遷移確率が議論されます。
この時間依存する摂動において、ある瞬間から一定の弱い摂動が加わった場合、フェルミの黄金律により、元の固有状態と同じエネルギー順位の間でのみ遷移が可能とされます。

では、この弱い摂動がシュタルク効果やゼーマン効果を引き起こす電場や磁場であった場合、元の固有状態からエネルギーが変化しないので、シュタルク効果やゼーマン効果が起こらないことにならないでしょうか?


フェルミの黄金律は摂動がかかってからの時間が非常に大きい場合に成り立つので、この時間がそう大きくない場合にシュタルク効果やゼーマン効果が起こるのでしょうか?
いわゆる時間とエネルギーの不確定性関係からと考えるのでしょうか?

Re: 時間依存する摂動

  • KENZOU
  • 2022/06/07 (Tue) 21:30:56
こんにちはKENZOUです。

非定常状態の摂動論のお話と思いますが,具体的問題がよくわからないので,ご参考までに以下を紹介しておきます。
メシアの「量子力学3」第17章(東京図書)や中嶋貞雄・吉岡大二郎「例解 量子力学演習」(岩波書店)P.80~83が参考になると思います。お持ちでなかったら図書館で借りてご一読されてはいかがでしょうか。

Re: 時間依存する摂動

  • ハナトク
  • 2022/06/08 (Wed) 20:56:12
KENZOUさま
お返事ありがとうございます。

早速、量子力学演習を見つけて読んでみました。
やはり解決できていない現状です。

1点教えていただけないでしょうか?
非定常状態というか、摂動が時間変化する場合なのですが、
どの教科書を読んでも、摂動がかかってもエネルギー準位(固有値)が変化していないことを前提にしている気がするのです。
摂動がかかって、新しいエネルギー準位になった場合まで議論できているのでしょうか?
(それとも新しいエネルギー準位との差が無視できるほど小さい場合のみ議論してるのでしょうか?)

たとえば、摂動前のハミルトニアンをHとして、固有値Enと波動関数が全てのnについて分かっているとします。
しかし、摂動後のハミルトニアンH'=H+λVの固有値はEnになりません。
この場合に、簡単のために、H'が時間変化しなかったとすると、
始状態Eiから終状態Efへの遷移確率を求めても、EfはH'の固有状態ではないので、あまり嬉しくない気がするのです。

誘導吸収や誘導射出の場合など外場の振動がある場合は、H'が時間変化しますが、
「エネルギー固有値の差分の光子エネルギーhνを吸収・放出する」という良くある説明は、エネルギー準位が変わらないことを前提にしているのではないでしょうか?

お教えいただいたのにすみません。

Re: 時間依存する摂動

  • KENZOU
  • 2022/06/09 (Thu) 14:01:26

こんにちは,KENZOUです。

奮闘されているご様子ですね。アドバイスといえるほどのものではないですが,以下にポイントを記しておきます。

>たとえば、摂動前のハミルトニアンをHとして、固有値Enと波動関数が全てのnについて分かっているとします。
しかし、摂動後のハミルトニアンH'=H+λVの固有値はEnになりません。

摂動を受けると系の状態は変化するので,Hの固有関数ψ(Hψn=Enψn)はもはやH'の固有関数ではなくなります。つまり状態関数はψ→ψ'に変わります。H'の固有関数が求められればそれに越したことはないですが,例外を除きそれはほとんど不可能なため,近似計算で求めていくことになります。摂動は僅かな撹乱ですから,ψとψ'はそれほど大きくは食い違わないだろうと考えてψ'を固有関数ψ(直交関数)の線形和 ψ'=ΣC_nψn で近似してしまおうというのが摂動論のエッセンスですね。摂動を受けた系H'のエネルギーEn'はH'の固有値ではなく期待値<En'>=<ψn’|H'|ψn'>で与えられます。


>誘導吸収や誘導射出の場合など外場の振動がある場合は、H'が時間変化しますが、
「エネルギー固有値の差分の光子エネルギーhνを吸収・放出する」という良くある説明は、エネルギー準位が変わらないことを前提にしているのではないでしょうか?

摂動計算では元の固有関数で級数展開しているのでそのように感じられるのではないでしょうか。摂動計算は近似計算の一つのテクニックで,自然の実際の挙動を表しているものではないですね。摂動計算の級数展開プロセスを解釈するとそのように言えるということだと思います。


・蛇足:吉田伸夫「量子場への道 光の場,電子の海」(
新潮選書)は読み物として面白いですよ。気分転換に読まれるのもお薦めです。




Re: 時間依存する摂動

  • ハナトク
  • 2022/06/09 (Thu) 22:49:46
KENZOUさま
ありがとうございます。

>摂動計算では元の固有関数で級数展開しているのでそのように感じられるのではないでしょうか。

これで分かった気がします。
終状態は定常状態であろうがなかろうが、元の固有値でEfの固有関数の定常状態そのものではなく、これらが重ね合わさったもの、ということですね!

外場の振動がある場合でも、第二量子化の「光子との相互作用」とそっくりな式が出て来はしますが、
それと摂動論は同じではないわけですね。

ありがとうございます。もう少し読み進めます。

HPを刷新

  • KENZOU
  • 2022/03/13 (Sun) 22:32:25
気分転換兼ねて「楽しい物理ノート」のHPのデザインを
刷新しました。若干レイアウト等にも手を加えました。
一応,確認したつもりですが,もしファイルが開かなくな
った等の不都合が起こった場合は掲示板にその旨書いてい
ただければ対処します。よろしくどうぞ。

定常波における媒質の速度について

  • クローラー
  • 2022/03/06 (Sun) 16:57:00
問題文の「媒質の各点の速度は0であった」について、これは、ある時刻において、
すべての媒質の点の速度が0になったということなのでしょうか?
図でいうと、原点、A, B, C, D の位置の媒質の速度が0になっているのですか?

解説をみると、
「媒質の各点の速度が0になるのは、変位が最大に
なる時刻である」、とかかれていますが、すべての媒質の変位が同時に最大になるようなタイミングなどあるのでしょうか?
変位が最大になるのは定常波の腹が生成する点だけだと思うのです。
t= T/2やTの時、最大振幅をとるのは、点AとCの媒質です。
この最大振幅のとき、すなわち振動の端点(往復の端)では
運動の向きが切り替わるので速度は0になる。
よって、問題文の「媒質の各点の速度は0であった」
は正しくはないですよね?
問題文で提示されている図は、点Aと点Cが最大振幅の時の進行波と、点Aと点Cが最大振幅の時の後退波が合成されたときの波形であり、他の点は振幅の最大点ではありません。
「定常波の腹が生成する点Aと点Cの媒質の速度が0
であった」
が正しいと思うのですが、あっていますか?



ご教示のほどよろしくお願いします

Re: 定常波における媒質の速度について

  • KENZOU
  • 2022/03/06 (Sun) 23:07:21
マルチ投稿は如何なものかと思いますよ。

Re: 定常波における媒質の速度について

  • クローラー
  • 2022/03/07 (Mon) 01:13:27
自己解決しました。

定常波において、各位置における媒質は、その位置に固有の振幅をもっています。これを私は、すべての媒質は+2Aから-2Aの振幅幅をとると勘違いしていました。
定常波の腹となる点Aと点Cが+2A or -2Aの変位を取るとき、他の位置における媒質は最大の変位をとります。このとき、この変位は2A or -2Aを超えない値を取ります。
さらに、このとき、すべての位置の媒質は、その位置における単振動の端点にあり、よって、その速度は0となります。

数学のコーナーに主軸変換・談話をUP

  • KENZOU
  • 2022/02/26 (Sat) 17:06:02
数学のコーナーに主軸変換・談話をUPしました。
内容は主軸変換による2次曲線標準化の手法を
2回にわけて紹介しています。陥りやすい疑問
などは談話形式で解消している積もり。

教えて下さい

  • ウルフ
  • 2022/02/18 (Fri) 12:49:28
物理Tips
~波動方程式とガリレイ変換について~
音波の波動方程式とガリレイ変換
(13a)式の1行上の式
∴ ∂/∂x=∂x'/∂x*∂/∂x'+∂t'/∂x*∂/∂t'=∂/∂x'
はなぜこうなりますか?
x'=x-Vtなので∂x'/∂x=1
t'=tなのでx'=x-Vt=x-Vt'から∂t'/∂x=1/V
よって
∂/∂x=∂x'/∂x*∂/∂x'+∂t'/∂x*∂/∂t'
   =1*∂/∂x'+1/V*∂/∂t'=∂/∂x'+1/V*∂/∂t'
にならないのでしようか?
なぜ∂t'/∂x=0なのですか?
教えて下さい。

Re: 教えて下さい

  • KENZOU
  • 2022/02/18 (Fri) 21:10:14
>t'=tなのでx'=x-Vt=x-Vt'から∂t'/∂x=1/V

この結論は正しくないです。t'はtだけの関数でxの関数では
ないので∂t'/∂x=0。


表記ミスについては既に修正していますよ。

Re: 教えて下さい

  • ウルフ
  • 2022/02/19 (Sat) 15:57:15
 お手数をおかけし申し訳ありません。
 x'=x-Vt
の式はt'=tなのでtの替わりにt'と書いた
 x'=x-Vt'
とも書けると思うのですが、もしそうなら
 t'=(x-x')/V ∂t'/∂x=1/V
と、こういう考え方をしたらダメなんでしょうか?


> 表記ミスについては既に修正していますよ。

 どこを修正されましたか?
https://hb3.seikyou.ne.jp/home/E-Yama/weqga.pdf
では
■音波の波動方程式とガリレイ変換
……
(16) の方程式の解はどう表されるか。(15) の解は
ρ(x,t)=f(x-t)+g(x-vt)  (17)
であったので、x,t をそれぞれ x',t'で置き換えると
……
と、修正されていないようなのですが。

Re: 教えて下さい

  • KENZOU
  • 2022/02/19 (Sat) 17:08:42
>もしそうなら
 t'=(x-x')/V ∂t'/∂x=1/V
と、こういう考え方をしたらダメなんでしょうか?

x=x(t),x'=x'(x,t')と座標は時間の関数ですが,ニュート
ン力学では時間は空間座標とは独立したものと考え
  ---時間は座標の関数ではありません---
したがって,
  ∂t'/∂x=0
となります。
t=t'の意味は座標系S(x,y,z)と座標系S'(x',y',z')で同じ
刻み幅の時間が流れていますよ,ということを表しているだけです。

仮にt'がxの関数,簡単に1次関数
    t'=ax+b
とすると
  ∂t'/∂x=a → t'=ax+c
となり,原点から遠い座標では時間が早く流れているという
おかしなことになってします。大阪からみて遠距離の東京で
流れる時間は速いということはありませんね。ともに同じ時
間が流れています。

ご検討してください。

P.S hb3のホームページは閉じていて下記サイトに引っ越しています。そこの相対論のコーナーを見てください。

http://kenzou.michikusa.jp/

Re: 教えて下さい

  • ウルフ
  • 2022/02/19 (Sat) 18:17:41
丁寧な回答ありがとうございました。
お手数をおかけし申し訳ありませんでした。

電磁気学/光学のコーナに「結晶光学の基礎」をUP

  • KENZOU
  • 2022/02/05 (Sat) 13:57:13
「結晶光学の基礎」をUPしました。
本によって使われる用語の名称が異なっていたりして当惑しますが,まぁ,慣れの問題かもしれませんね。
この分野に興味ある人の参考にでもなればとアップしました。

表記ミス?

  • ウルフ
  • 2021/11/28 (Sun) 09:32:37
物理Tips
~波動方程式とガリレイ変換について~
音波の波動方程式とガリレイ変換
ρ(x,t)=f(x-t)+g(x-vt) (17) ×
は合っていますか?
ρ(x,t)=f(x-vt)+g(x+vt) (17) 〇
ではありませんか?

Re: 表記ミス?

  • KENZOU
  • 2021/11/28 (Sun) 17:53:26
ありがとぅございます。ご指摘の通りですね。

また、修正しておきます。

宇宙物理学のこの問題教えてください

  • 2021/11/16 (Tue) 14:42:02
1.地球の質量を6×1024[kg],半径を6×106[m]としたとき,第一宇宙速度を有効数字一桁で求めよ。
ただし,万有引力定数𝐺=6.7×10-11[m3/kg⋅s2]とする。
2.先の地球質量6×1024と,万有引力定数𝐺=6.7×10-11[m3/kg⋅s2]を用いて,
静止軌道の半径を有効数字1桁で求めよ。

これが全くわかりません、わかる方お願い致します

Re: 宇宙物理学のこの問題教えてください

  • KENZOU
  • 2021/11/16 (Tue) 21:53:22
このHPの「いろいろなお話」のコーナーの

「人工衛星の運動」というレポートを参照

されてはどうでしょうか。

無題

  • ウルフ
  • 2021/10/11 (Mon) 10:56:59
 「波動方程式とガリレイ変換について」P2の欄外
 3次元の波動方程式は(∂^2/∂x^2+∂^2/∂y^2+∂^2/∂z^2-1/v^2)ρ(x,t)=0となっていますが、これで合っていますか?
 (∂^2/∂x^2+∂^2/∂y^2+∂^2/∂z^2-1/v^2*∂^2/∂t^2)ρ(x,y,z,t)=0では?

Re: 無題

  • KENZOU
  • 2021/10/11 (Mon) 17:36:07
ご指摘ありがとうございます。
(∂^2/∂x^2+∂^2/∂y^2+∂^2/∂z^2-1/v^2*∂^2/∂t^2)ρ(x,y,z,t)=0
が正しいです。脱字していました。

光子の運動量

  • ハナトク
  • 2021/09/21 (Tue) 22:29:39
こんにちは、ハナトクです。
また光子で行き詰ってしまっております。質問させていただきたく存じます。

電磁場は調和振動子の形に変形することができ、調和振動子を量子化すると、振動数νの電磁場のエネルギーは(n+1/2)hνと表すことができます。
ここから光子1個のエネルギーをhνと解釈することができるわけですが、
光子の運動量h/λは調和振動子から求めることができるのでしょうか?

また、波長λの平面波の電磁波を考えたとき、これを「光子の波動関数」と考えて運動量演算子を作用させると、
その運動量がh/λと計算上は出てきます。
平面波の電磁波=光子の波動関数
と考えて良いのでしょうか?

光子の運動量やエネルギーはどの様にして求めるのか、あまり教科書等でも見かけません。
よろしくお願いいたします。

Re: 光子の運動量

  • KENZOU
  • 2021/09/22 (Wed) 15:37:41
こんにちは,KENZOUです。

>振動数νの電磁場のエネルギーは(n+1/2)hνと表すことができます

大抵の量子力学の教科書には調和振動子のハミルトニアンH=(1/2m)p^2+(1/2)mω^2q^2でp,qの代わりに生成消滅演算子を使ってHを書き直すと電磁場のエネルギーがでてくることが書かれていると思います。

>光子の運動量h/λは調和振動子から求めることができるのでしょうか?

電磁場は調和振動子の集まりと同等で,調和振動子の持つエネルギーが電磁場の持つエネルギーですね。電磁場の持つ運動量は(1/4πc)∫(E×H)dVで定義され,これから光子の運動量がでてきます。詳しい計算や物理的意味などは山内恭彦「量子力学」(培風館)や高橋康「古典場から量子場への道」(講談社)などが参考になると思います。

>平面波の電磁波=光子の波動関数と考えて良いのでしょうか?

片や古典的な波で片や量子論での確率波。本質的に異なります。その違いなどは上記の本などで追求されてはどうでしょうか。




Re: 光子の運動量

  • ハナトク
  • 2021/09/23 (Thu) 18:56:20
KENZOUさま

お返事ありがとうございます。
調和振動子と運動量は直接関わるわけではないのですね。
早速紹介していただいた高橋康の本を読んでみようと思います。

古典的な電磁波と確率波としての波動関数もお教えいただき、ありがとうございました。
この本で勉強いたします。

光子は定常波に対応するのでしょうか?

  • ハナトク
  • 2021/07/22 (Thu) 18:12:18
はじめまして、ハナトクと申します。
黒体輻射に関して自力で解決できず、質問させてください。

黒体輻射のエネルギー分布は、レイリージーンズから始まり、ウィーンの変移則を経て、最終的にプランクの輻射式であらわされました。
レイリージーンズでは、空洞内の電磁波の定常波1モードあたりkTのエネルギー等分配で考えていますが、プランクの輻射式は光子のエネルギーhνが離散的であることから導かれます。
ここで、混乱しているのですが、2点あります。

まず、レイリージーンズの段階で定常波の振動数νは離散的なのではないのでしょうか?(離散的なのに振動数で積分して良い?)
プランクの輻射式でエネルギーhνが離散的であることとの違いは何でしょうか?

次に、レイリージーンズで考えている電磁波の定常波1モードが光子1個に相当するのでしょうか?(もしそうするならば、同じモードの定常波でも体積が2倍になると光子2個に増えるのでしょうか?)

よろしくお願いいたします。

Re: 光子は定常波に対応するのでしょうか?

  • KENZOU
  • 2021/07/24 (Sat) 09:22:01
ハナトクさんこんにちは,KENZOUです。

>レイリージーンズの段階で定常波の振動数νは離散的なのではないのでしょうか?(離散的なのに振動数で積分して良い?)


定常波の振動数νとは「固有振動数」のことを言われていると思いますが,確かに3次元振動では固有振動数は3個の正の整数(nx,ny,nz)の組で番号付けることができるので,そういう意味で離散的と捉えることもできますが,これと量子力学でいう離散的という意味をごっちゃにするとまずいです。

少し復習すると,3個の正の整数nx,ny,nzは波の「節の数」と関係し,振動数は

ν=√(nx^2+ny^2+nz^2)*(c/2L) c:光速,L:箱の一片の長さ

で表されました。そこでx=(c/2L)nx,y=(c/2L)ny,z=(c/2L)nzというスケールをもつ3次元x,y,z空間を考えると,固有振動数を表す点はその空間内の1つの点で表され,原点からその点までの距離が振動数を与えることになりますね。
νとν+dνの振動数の範囲内に含まれる固有振動の数は第1象限の球殻に挟まれた空間の中にある碁盤目の数を数えればいいわけです。1つの碁盤目の体積は(c/2L)^3,当該球殻の体積は4πν^2dν/8ですから求める数は(4πL^3/c^3)ν^2dνとなります。


>プランクの輻射式でエネルギーhνが離散的であることとの違いは何でしょうか?

本質的に異なります。プランクの式はエネルギーが量子化されている(最小エネルギー単位がある)ろいう仮定の上に導出されていますが,レイリージーンズの式はあくまでエネルギーは連続量であるという古典的立場を踏襲しています。

私の下手な説明を読むより「すばらしき物理学の世界!」
https://phys-world.com/2018/10/19/post-169/
というBlogの記事を一読されたほうが理解が進むかもしれませんね。また,朝永の量子力学Ⅰには詳しい説明が載っていますので,図書館で借りるのもよいと思います。

>レイリージーンズで考えている電磁波の定常波1モードが光子1個に相当するのでしょうか?

これは上の理解が進めばわかると思いますので,ご自分で追求してみてください。




Re: 光子は定常波に対応するのでしょうか?

  • ハナトク
  • 2021/07/25 (Sun) 18:22:07
KENZOUさま

お返事ありがとうございます。
レイリージーンズの段階の定常波はあくまでモードの数を求めるためで、振動数は連続量なのですね。
量子力学で井戸型ポテンシャルなどで電子の固有状態を求めるときの定常波の条件と混同してしまいました。

「すばらしき物理学の世界!」の紹介もありがとうございます。
恥ずかしながら、朝永の量子力学Ⅰは持っていて、該当部分を読んでいたのですが、自分はモデルの基礎となる常識(?)の部分が分かっていないようです。
式から読み取ることを心がけようと思います。

ありがとうございました。

構造力学談話ver.2

  • 小川智彦
  • E-mail
  • 2021/05/12 (Wed) 14:49:02
題記にあります談話の第1話5ページに質問箇所があります。
1-1集中荷重のケース(1)反力
のところで、「これら反力を"正の向き"になるように矢印を書き込む」とありますが、参照とされている図1.8には、負の向きに矢印が描かれているように見えます。そこのところ、ご教示頂けないでしょうか?宜しくお願い致します。

Re: 構造力学談話ver.2

  • KENZOU
  • 2021/05/12 (Wed) 18:20:36
小川さん、こんにちは、KENZOUです。

早速ですが、ご質問の反力は図1.8のVBのことと思います。一応上方を正の向きとしていますので、VBの矢印は上向きで書いていますので正の向きになると思いますが。

なにかこちらの思い違いがありましたらご指摘いただければと思います。
よろしくお願いします。

Re: Re: 構造力学談話ver.2

  • 小川智彦
  • E-mail
  • 2021/05/13 (Thu) 08:47:18
早速のご回答誠にありがとうございます。そしていつも楽しい物理ノートという素晴らしいコンテンツを提供くださり誠にありがとうございます。連絡を頂き誠に光栄です。
質問箇所ですが端点Bを断面として見た場合、反力VBは剪断力として扱われ、図1.7に示されるような正負の設定が適用され、図1.8のVB(及びMBも)が負の向きになっているのではないかと思い混乱しています。お力添え頂けますと幸いです。
宜しくお願い致します。

Re: 構造力学談話ver.2

  • KENZOU
  • 2021/05/13 (Thu) 11:29:03
いろいろ発想されて問題に立ち向かっておられるご様子,なによりと思います。

さて,ご指摘された点ですが,次のように考えればいかがでしょうか。
反力というのは部材を支えようとして「支点」に発生する力をいいます。例えば垂直な壁に水平に棒を固定(←支点になります)し,自由端にある重りをぶら下げたところ壁がめくれて棒が落ちたとします。そのとき,壁は反力に耐えられなかったわけですね。つまり,反力はある意味で目に見えます。
一方,せん断力(応力)は「部材の内部」に生じる力(内力)で,目には見えません(もっとも計測機器を使えば別ですが)。この内力を知るために仮想切断という考え方が導入されたと思います。

ご指摘のように

>端点Bを断面として見た場合、反力VBは剪断力として扱われ

はその通りです。しかし前提の「端点Bを断面として見る」ところにミスがあるように思いますが。ご検討ください。

Re: Re: 構造力学談話ver.2

  • 小川智彦
  • E-mail
  • 2021/05/13 (Thu) 12:00:17
この度はご指導頂きまして重ねてお礼申し上げます。
ありがとうございます。

電磁気学再入門を読む(4)-3

  • 匿名
  • 2020/10/01 (Thu) 22:56:26
「電磁気学再入門を読む(4)-3」内の式の展開で、わからないところがあります。
いろいろ調べたのですが、どの書物にも詳しくは書かれていません。
教えていただけますでしょうか。
具体的には、(4.13)から(4.14)までがうまく導けません。

t = f(t1) = t1 + (1/c)*| x − ξ(t1) |= 0 (4.13)

df(t1)/dt1 = 1 − (1/c)*{x − ξ(t1)}/{| x − ξ(t1) |}·{dξ(t1)/dt1}
= 1 − n(t1) · β(t1) (4.14)

お手数ですがよろしくお願いいたします。

Re:電磁気学再入門を読む(4)-3

  • KENZOU
  • 2020/10/02 (Fri) 09:01:43
絶対値関数の微分と合成関数の微分を使えばいいと思います。

d/dx|f(x)|=(f/|f|)df/dx

y=f(g(x))→ y=f(u),u=f(g)
dy/dx=(dy/du)・(du/dy)